クール・ジャパン戦略
日本政府が、日本の文化産業の輸出によって経済の回復を狙っています。フランス最大の報道機関AFPが報じました。
経済産業省は昨年「クール・ジャパン戦略」を取りまとめ、日本のファッション・アニメ・食文化・伝統工芸などの積極的な海外進出のサポートを行っています。例えば昨年10月には、シンガポールにて「原宿ストリートスタイル」のファッションショーが開催されました。
小さなビジネスをもっと海外へ!
政府の調査によると、日本の文化産業における輸出高は、すでに年間4.6兆円を超えているとのこと。その中でもAKB48のようなポップミュージック産業がかなりの割合を占めており、その他にはマンガ産業やアニメ産業なども大きく貢献しているようです。
日本では知らない人はいないであろうキャラクター「ハローキティ」も、今では100以上の国々で見ることができるそうです。政府は、2020年までに文化産業における輸出高を11兆円にまで上げることを目標としています。
そこで問題になるのが、「海外マーケットにおいて成功する可能性があっても、小さなビジネスが単独で海外進出するのは非常に困難である」ということです。
そこで政府は4月に、日本を代表する不動産開発会社と、海外進出したい居酒屋やメイドカフェなどのオーナーとをマッチングするためのイベントを開催しました。
このイベントに参加した、秋葉原でアニメソングバーを経営するMaiko Fukushima氏は、次のように語っています。
このイベントはとても意義のあるものだと思います。私たちのバーにはたくさんの海外ファンがいて、彼らはインターネットを通して私たちの活動を応援してくれています。でも、私たちのような小さなビジネスには、単独で海外進出するための資金がないのです。
日本ならではの職人技術がカギに
他国の文化産業と比べた日本の文化産業の強みは、その文化の特殊性だと言われています。
3月に開催されたJapan Fashion Weekのディレクターを務めたAkiko Shinoda氏は、特にファッション業界においては、日本人ならではの「品質の追求」が成功へのカギとなると見ています。彼女は、
日本人は、何もかもが高品質である環境で育っています。日本の「職人技術」は、世界でも良く知られています。原宿・渋谷・銀座・代官山などの街にいる人々はファッションに対してとても敏感なので、彼らに影響を受けた日本のデザイナーたちは素晴らしい製品を創り出すことができるのです。
と語っています。
また、とある居酒屋のマネージャーであるKoichi Fukami氏は、日本ならではのユニークなレストランや居酒屋が世界中に広がることを願っています。彼は、
日本食には、はかり知れない力があります。「チャイナ・タウン」はすでに世界中に広がっています。ぜひ「ジャパン・タウン」を世界中に広げてみせましょう!
と語っています。
Japan bets on overseas 'Japantowns' to boost economy
http://www.google.com/hostednews/afp/クール・ジャパン戦略 – 経済産業省
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/